nuvem negra

 昨晩、仕事から帰ったつれあいと、女性のホームレスがなぜいないのか、という話になった。こんな話になったのは、つれあいが西村賢太の『苦役列車』を読んだからだ。本を読んでいるときに、女性がホームレスにならないのはなぜか、と考えを巡らせていたようだ。あまりに気になたので、ネットで検索をかけてみたところ、ものすごい的外れなことを書いているブログを見つけたようだ。私も、そのブログの記事を読んでみたのだけれど、まったくもってひどい内容だった。「女性のホームレスは、専業主婦」というような内容なのだけれど、「専業主婦は働かない」とか、「養ってもらっている」だとか、「女は最終的には体を売ることができる」だとか、よく平気でそんなこと言えるもんだな、と思わずにはいられない。ネット上の匿名性を利用しているのからこそ、そこまで大口が叩けるのだろう。信じられない。本当は、書きたいこと、言いたいことが山ほどあるけれど、書き始めたらきりがないから今日はやめる。だけど、近いうちに、文章におこしてみよう、という気持ちでいる。このままではいたたまれない。

 今朝は、テレビをつけなかった。それだけで、時間がゆっくりと感じられる不思議。少し寝坊したつれあいと、ゆっくり朝食をとり、その間は会話を楽しんだ。テレビをつけないだけ、音楽をかけないだけで、これだけゆったり過ごせるのだ、ということを、私は長いこと忘れていた。こういう時間を大事にしないといけないなぁ、とぼんやりと思う。といいつつ、お弁当を用意しつつ、”Nuvem Negra"という曲を、ずっと口ずさんでいた。少し寂しくて、懐かしい響き。この曲を聴くと、私のまわりに風が吹きはじめて、体ごと遠くに行ってしまうような気がする。でも、胸のなかがほっこり、光を浴びてあたたかい。自分の中にある、ふるさとの音のリズム、記憶のリズムなのだろう。なんだか、嬉しい。
 今年は、ブラジル文学を読もう。読みたい本はたくさんある。今なら、怖がらずに、世界に入っていけると思う。今までの恐怖心は、本の外において、文字を手でたぐり寄せていければいい。―Estou aqui―といいながら、世界に入らせていただこう。物語から出る光を浴びよう、全身で。
 もう一杯、朝のコーヒーを飲んだら、少し本を読もう。今日はゆっくり過ごす。



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