歌川広重の旅 〜保永堂版初摺でたどる東海道五十三次〜


2016.03.27のこと


 退職直前に、前職の同僚たちと遊んだ日、同僚の一人から浮世絵展の前売り券をもらった。もう展示終了日まであまり時間がなくて、最終日に滑り込みで見てきた。


『生誕220年 歌川広重の旅 平木コレクション 保永堂版初摺でたどる東海道五十三次』


 歌川広重といえば、日本を代表する浮世絵師。初摺が観れるというのでかなりわくわくした。東海道五十三次は広重作品の中でも”最も売れた”シリーズらしく、「あぁ、この浮世絵知ってる、知ってる」ってなるものも結構多かった。「日本橋」の浮世絵なんかは本当に有名だから、初摺を見れて結構テンションが上がった。

 広重の浮世絵の好きなところは、藍色の美しさ。すごく綺麗な藍のグラデーションで、一度見たら忘れられない色彩だと思う。描写の細かさも目を見張るものがあって、かなり広い範囲の景色を切り取った「島田」や「金谷」なんかは、豆粒くらい小さな人々の躍動感がすごい。これが版画で、何枚も彫って摺られているいるのだと思うと、脱帽する。職人たちの技だ。初摺ももちろんだけれど、後摺と比較ができるものも多くあってすごく興味深かった。個人的には、どの浮世絵も初摺のほうが好きなことが多かったけれど…

 特に気に入ったのは、力強い山の隆起を鮮やかな色彩で描いた「箱根」、雪の積もった情景が静かな雰囲気を出す「蒲原」、嵐の吹き付ける雨風が迫力がすごい「庄野」。この三枚がとくに好きだったこともあり、もちろんポストカードは入手しましたよね。
 あと、五十三次には入っていないけれど、大津の情景を描いたものが展示されていて、それがすっごく好きだった。浜大津あたりから比叡山側の琵琶湖の岸辺なのかな、と想像したんだけれど、すごく見覚えがある情景で、懐かしくて自分の部屋に飾りたいくらいだった。(展示、結構長くて、疲れてきたときだったから一番ほっこりした気持ちになれたよ。)この絵のポストカード、ガチで欲しかった…

 有名なシリーズをフルセットで見れたのはすごくラッキーなことだった。これも全て平木コレクション様様なんだけれど、本当にすごい数のコレクションがあるらしく、今後も違うコレクションを拝見したいと思ったのでした。コレクション違いにはなるけれど、なにやら、Bunkamuraでボストン美術館所蔵の国芳、国貞展が6月5日までやっているそうなので、これも近々足を運ぼうかなと思っている。

**写真に写っている小瓶は、大好きな香水。これをキャンドルに少したらして日を灯すのが大好きです。**

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